
予防歯科
予防歯科
予防歯科とは、むし歯や歯周病にならないように、定期的な歯科健診を受け、しっかり対策することです。
歯を失う原因は、主にむし歯や歯周病です。公益財団法人8020推進財団「第2回永久歯の抜歯原因調査」によると、歯を失うもっとも多い原因は、歯周病(37.1%)であることがわかっています。次いで、う蝕(29.2%)、破折(17.8%)の順です。
つまり、むし歯や歯周病を予防できれば、歯を失うリスクを大幅に減らせるのです。
また、歯周病は、糖尿病や心筋梗塞、脳梗塞といった、様々な全身の病気と関係していることがわかっています。
歯医者は「歯が痛いとき」や「むし歯を治すとき」だけ行くところだと思っていませんか。
もちろん、歯の痛みに気づいたときに、すぐに受診することは大切です。しかし、口の中の健康を維持するためには、トラブルになる前の「予防」と「メインテナンス」がとても重要です。予防歯科を実践し、生涯を通して自分の歯と健康を守り、美味しく食事ができるようにしましょう。
予防歯科の中心となるのは、自宅で歯磨きをする「セルフケア」と歯科医による定期的な「プロフェッショナルケア」です。
基本は、毎日行う歯みがきになりますが、歯と歯の間や歯ぐきの溝、奥歯の溝などの汚れは、完全に取り除くことはできません。そのため、毎日歯みがきをしても、歯垢(しこう)や歯石がたまり、むし歯や歯周病になる可能性があるのです。
毎日の歯磨きでは取り切れない、口の中の汚れをきれいにするために、歯科医や歯科衛生士によるプロのケアが必要になります。
当院では、歯垢や歯石の除去をはじめ、歯周病の検査や正しい歯磨き方法をアドバイスしています。
セルフケアは、毎日の歯みがきと歯間ケアが大切です。
歯並びをはじめ、歯みがきの頻度や癖、みがき残しなどには個人差があるのが一般的です。
当院では、一人ひとりに合った歯磨き方法の指導をしています。それぞれに合う歯ブラシや歯間ブラシ、フロスの選び方もアドバイスし、生活スタイルに合わせて、効果的にセルフケアができるようサポートしています。
むし歯や歯周病の原因である歯垢は、丁寧な歯みがきでたいてい取り除けます。
歯みがきのポイントは、1本1本の歯を優しく丁寧にみがくことです。歯の表面は歯ブラシを直角に当てて小刻みに動かし(スクラッピング法)、歯と歯ぐきの境目は45度の角度で小刻みに動かして汚れを掻き出します(バス法)。
どちらも力を入れすぎないように気をつけましょう。
歯と歯の間の歯垢は、糸状のデンタルフロスを使うと簡単に取り除けます。
1本1本の歯と歯の間に、デンタルフロスを通して汚れを落とします。持ち手がついているホルダータイプや糸巻きタイプがあるので、使いやすいものを選び、日々のセルフケアに取り入れましょう。
歯間ブラシも、デンタルフロスと同様に、歯と歯の間の汚れを落とすのに効果的です。
歯と歯の間が比較的空いているときは、デンタルフロスより歯間ブラシを使うのがおすすめです。
ブラシにも様々な太さがあるため、歯のすき間の幅や前歯と奥歯など用途によってに合わせて使い分けると良いでしょう。
キシリトールは、厚生労働省や世界保健機関(WHO)が認めたむし歯予防効果をもつ天然甘味料です。
むし歯菌の増殖や歯垢の形成を部分的に抑える効果が期待できます。キシリトール入りのガムを生活に取り入れるのも効果的です。
当院で行うプロフェッショナルケアについて、詳しく解説します。
PMTC
PMTCとは、「Professional Mechanical Tooth Cleaning」の略で、歯科医によって歯の表面をみがくことです。
毎日の歯みがきでは落ちない歯垢や着色を、歯科医専用の機器と研磨剤を使い、徹底的に除去していきます。
歯がきれいになるだけでなく、汚れがつきにくくなる効果も期待できます。
スケーリング
スケーリングとは、歯石を取る処置のことです。
歯石は、歯垢が蓄積してできる硬いかたまりで、通常の歯みがきでは除去できません。スケーラーという特殊な器具を使い、歯の表面や歯と歯ぐきの間にある歯垢や歯石を取り除きます。
スケーリングは、初期の歯周病(歯肉炎)を治療するときにも行います。
エアフロー
エアフローは歯専用のクリーニング機器で、歯の表面についた歯垢や着色をしっかり落としていく方法の一つです。
まず、歯垢を特殊な薬剤で染色し、普段の歯みがきで取れて切れていない部分やバイオフィルムを可視化します。そこに微粒子のパウダーと水流を同時に歯に吹きかけて、頑固な汚れを落としていきます。
特に、被せ物やブリッジ、インプラント周辺の汚れを取り除くのに効果的です。
微粒子のパウダーと水流でみがきあげるので歯や詰め物を傷つけずに、短時間できれいになります。汚れが再びつきにくくなり、むし歯や歯周病のリスクを減らせるでしょう。
フッ素塗布
フッ素の塗布は、子どもだけでなく、大人のむし歯予防にも効果的です。フッ素には「初期のむし歯を治す」「歯の表面を強くする」「むし歯菌の活動を抑える」という3つの効果があります。
定期的にフッ素を塗ることで歯を保護し、むし歯を防げるのです。
むし歯菌は唾液を介して、人から人にうつります。特に問題なのはミュータンス菌で、一度口の中に大量に入ると、なかなか減らせないという問題があります。
新生児の口の中には、むし歯菌は存在せず、家族からうつることが多い傾向があります。とくに親が使った箸やスプーンで食べさせることでうつってしまいます。
むし歯菌にうつりやすい時期は、生後10か月くらいから乳歯が生えそろう2歳半頃までです。この時期は、大人と子どもで食器や食具を分け、大人が口にしたものを与えないようにしましょう。
歯が生えたら、毎日の歯みがき習慣を作りましょう。年齢が小さいうちは、一緒に歯みがきをしてみがき残しがないか確認してください。
子ども向けの歯科健診や歯みがき指導を積極的に受けるのもおすすめです。フッ素塗布は特に乳歯や生えたての永久歯に効果的なので、3〜4か月に1回、歯科医でフッ素を塗りましょう。
シーラントとは、むし歯リスクの高い歯の溝を特殊な樹脂で埋める方法で、特に複雑な形の乳歯や奥歯の深い溝に効果的です。奥歯が生えてきたら早めにシーラント処置を受けると良いでしょう。
問診票の記入
まず来院したら、問診票に記入してください。
カウンセリング
歯科医が記入した問診票をもとに、口に関する悩みや気になる点について確認します。
診察
むし歯や歯周病の状態、将来むし歯や歯周病に発展しそうな部分をチェックします。必要に応じてレントゲン検査などの検査や応急処置を行うこともあります。
プロフェッショナルケア
口の状態や生活スタイルに合わせて、食事のアドバイスや正しい歯みがき方法を指導します。また、歯垢や歯石の除去、コーヒーやタバコなどによる着色の除去、フッ素塗布なども行います。
来院間隔 | 1か月~6か月 |
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治療費 | ○○○○円 |
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